はじめに
社会保険料は、健康保険、介護保険、厚生年金、雇用保険、労災保険、そして子ども・子育て拠出金などで構成され、給与から事業主と被保険者で分担する制度です。2025年度(令和7年度)の東京都における料率・負担率を中心に、それぞれの保険の目的と内容を整理します。
1. 社会保険料率および負担率(東京都・2025年度例)
**計算基礎:標準報酬月額・標準賞与等**
| 保険の種類 | 計算基礎 | 総料率 | 会社負担率 | 個人負担率 |
| 健康保険 | 標準報酬 健康保険 | 9.91% | 4.955% | 4.955% |
| 介護保険 | 標準報酬 健康保険 | 1.59% | 0.795% | 0.795% |
| 子ども・子育て拠出金 | 標準報酬 健康保険/厚生年金 | 0.36% | 0.36% | – |
| 厚生年金保険 | 標準報酬 厚生年金 | 18.30% | 9.15% | 9.15% |
| 雇用保険(一般業種等) | 算定基礎額 | 1.45% | 0.967% | 0.483% |
| 労災保険 | 算定基礎額 | 0.25% | 0.25% | – |
2. 各保険の目的と種類
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健康保険
種類:医療費の負担軽減を目的とした保険。協会けんぽや健康保険組合が運営。 -
厚生年金保険
種類:老後の年金、障害年金、遺族年金などを給付する公的年金。日本年金機構が運営。 -
介護保険
種類:高齢者の介護サービスを支援する保険。市区町村等が中心。対象年齢等の要件あり。 -
子ども・子育て拠出金(子供拠出金)
種類:子ども・子育て支援事業(児童手当、保育所整備、幼児教育など)の財源確保のための拠出金。会社が全額負担。 -
雇用保険
種類:失業時の生活支援を目的とした保険。ハローワーク等が運営。会社と個人で分担。 -
労災保険(労働者災害補償保険)
種類:業務中の事故や病気に対する補償を目的とする保険。労働基準監督署など関係機関が管轄。