厚生年金の脱退一時金と所得税還付 ― 出国前に確認すべき納税管理人と出国時確定申告 はじめに 日本で勤務していた外国人が日本を離れる場合、一定の要件を満たせば、厚生年金保険の「脱退一時金」を請求できることがあります。また、脱退一時金の支給時に源泉徴収された日本の所得税について、「退職所得の選択課税」を利用することにより、その全部又は一部の還付を受けられる場合があります。 この二つは、それぞれ日本年金機構が運用する 社会保険制度上の給付制度 と、国税庁が所管する 所得税上の課税・還... International taxation Japan global mobility payroll social insurance tax agent tax treaty 2026/09/25 0 164 International Taxation
Odooは日本の会計・税務申告に使えるか? はじめに 海外企業が日本法人を設立した場合、海外本社で使用している Odoo を日本でもそのまま利用できるかという問題が生じます。 Odooには日本を含む各国向けのFiscal Localizationが用意されているため、日本法人の会計帳簿をOdooで管理すること自体は可能です。一方、「Odooで会計記録ができること」と「日本の法人税・消費税その他の税務申告がそのまま完成すること」は同じではあり... Japan Odoo 2026/09/20 0 140 Individual
デジタルノマドと所得税法172条の準確定申告―リモートワーク給与と出国時の税務 はじめに 日本では、外国企業に勤務しながら日本でリモートワークを行う人などを対象として、在留資格「特定活動(デジタルノマド)」が設けられています。在留期間は6月で更新不可とされ、一定の対象国・地域の国籍等、申請時に年収1,000万円以上であること、一定の医療保険への加入などが要件とされています。また、日本の企業等との雇用契約に基づく就労活動は、この在留資格では認められていません。 しかし、 「デジ... International taxation Japan global mobility tax agent 2026/09/19 0 173 Corporate
租税条約とは何か―国内税法との関係と日本の租税条約ネットワーク【国際税務の基礎①】 租税条約とは何か 租税条約は、二つの国・地域の間で、どちらの国がどの所得に対してどの範囲まで課税できるかを調整する国際的なルールです。 国境を越えて所得を得る場合、同じ所得について所得の発生国である「源泉地国」と、所得を得た者が居住する「居住地国」の双方が課税を主張することがあります。租税条約は、このような国際的二重課税を調整するとともに、課税関係を明確にし、脱税・租税回避を防止することを主な目的... International taxation Japan tax treaty 2026/09/19 0 182 Corporate
租税条約のProtocol(議定書)とは何か―条約本文との違いと実務上の重要性【国際税務の基礎②】 Protocolとは何か 租税条約を確認していると、条約本文とは別に「Protocol(議定書)」という文書が存在することがあります。 「議定書」という名称から、条約本文より重要性の低い補足資料のように見えることがありますが、これは必ずしも正しくありません。 条約に付されたProtocolについて、財務省は、条約の不可分の一部を成す議定書の規定は、 国際法上、条約本文の規定と何ら変わらない効力を有... International taxation Japan tax treaty 2026/09/19 0 183 Corporate
租税条約のExchange of Notes(交換公文)とは何か―Protocolとの違いと法的意味【国際税務の基礎③】 Exchange of Notesとは何か Exchange of Notes、すなわち「交換公文」とは、一方の政府が一定の内容を記載した公文を相手国に送り、相手国が同内容に同意する公文を返すことによって、両国間の合意を形成する方式です。 「条約」という一つの文書に双方が署名する方法とは外見が異なりますが、国際法上の合意は文書の名称だけで決まるものではありません。 外務省も、国際的な合意は「条約」... International taxation Japan tax treaty 2026/09/19 0 175 Corporate
MLI(BEPS防止措置実施条約)とは何か―既存の租税条約を一括して変更する仕組み【国際税務の基礎④】 MLIとは何か、なぜ必要になったのか MLIは、正式には「税源浸食及び利益移転を防止するための租税条約関連措置を実施するための多数国間条約(Multilateral Convention to Implement Tax Treaty Related Measures to Prevent Base Erosion and Profit Shifting)」といい、一般にMultilateral ... International taxation Japan tax treaty 2026/09/19 0 197 Corporate
【外国人採用の税務】中途入社時の所得税・年末調整・住民税を解説 はじめに 中途採用を行う企業にとって、採用時の税務手続は給与計算だけに限られません。特に年の途中で入社する従業員については、前職で支払われた給与や源泉徴収税額、扶養状況、住民税などを適切に確認する必要があります。 また、外資系企業が外国人従業員を採用する場合には、通常の中途採用に加えて、日本の所得税法上の「居住者・非居住者」の判定や、海外勤務期間に対応する給与、海外親会社から支給される報酬・ストッ... Inheritance tax Japan 2026/09/18 0 174 DX
外国人の在留資格と社会保険の関係―就労ビザがなくても加入できる? 在留資格と社会保険加入資格は同じものではない 日本で生活する外国人について、「就労ビザがなければ社会保険には加入できない」「働いていない外国人は日本の健康保険や年金には入れない」と理解されることがあります。しかし、このような理解は必ずしも正しくありません。 外国人が日本でどのような活動を行うことができるかは、出入国管理及び難民認定法に基づく在留資格によって決まります。一方、健康保険、厚生年金保険、... Japan global mobility social insurance 2026/09/18 0 201 International Taxation
在留資格と税務上の居住者区分は同じではない―外国人の日本税務で確認すべきポイント 在留資格と税務上の居住者区分は別の制度 日本に滞在する外国人について、「就労ビザを持っているから日本の税務上の居住者になる」「永住者だからすべての海外所得が日本で課税される」「短期滞在だから日本では税金がかからない」と理解されることがあります。しかし、これらは必ずしも正しくありません。 日本の在留資格は、出入国管理及び難民認定法に基づき、その外国人が日本でどのような活動を行うことができるか、またど... Inheritance tax International taxation Japan global mobility payroll 2026/09/18 0 208 International Taxation
「183日ルール」 同じ「183日」でも数え方が違う? はじめに 国際税務では、「183日」という日数が居住者判定や短期滞在者免税の場面で頻繁に登場します。しかし、同じ183日であっても、何のための183日なのか、また入国日・出国日をどのように数えるのかは、各国の国内税法と租税条約によって異なります。特に日本、中国、米国を行き来する個人については、この違いを正確に理解しておくことが重要です。 まず結論 ― 入国日・出国日はどう数えるのか 制度 入国日 ... China International taxation Japan US global mobility tax tax treaty 2026/09/17 0 235 Corporate
外国法人の日本進出と税務|PE・法人税・源泉所得税・消費税のポイント はじめに 日本で事業を展開する外国法人にとって、日本の税務制度を理解することは、事業開始時だけでなく、その後のコンプライアンスを維持する上でも重要である。 外国法人については、「日本に法人を設立していなければ日本の税金はかからない」と考えられることがある。しかし、実際には、日本国内に恒久的施設(PE:Permanent Establishment)を有している場合だけでなく、PEがない場合でも、一... Japan tax 2026/09/03 0 248 DX